地獄の身体測定の巻き・続々
「まゆちゃん・・・あたしね今日無事に乗り切れる自信ないんだけどな・・・」
「別にいいわよ。無事に写真が確保できればね。」
わかってる・・・わかってるよまゆちゃんがそういう人間だってことぐらい・・・
だけど涙が出ちゃう、女の子だもん
「気持ち悪いんだけど・・・」
「え、あたし声に出してないよね?なんで滝先輩といいまゆちゃんといい心が読めるの?仙人?
あんたらは厳しい修行で開心術を会得したひげ仙人なのかこの野朗!?・・・っていいすぎたよね。うん、ごめんね・・・」
まゆちゃんの笑顔の向こうに鬼が見えたのでさっさと謝っておく。
そんな話をしながら体重・身長測定が行われている一階の特別教室に向っていると何かにつまずいて
私はこけた。
ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!顔面うったぁぁぁぁ!!
鼻折れたんじゃないのコレ!・まゆちゃん見てぇぇぇぇ
しかし振り返った先にまゆちゃんはいなくて、代わりに眠そうに目をこする芥川先輩がいた。
おまえかぁぁぁぁ!?
あたしはお前につまずいて鼻血ブーかぁぁ!大体何でこんなところで寝てんだよ!!
アレですが、
「滋郎先輩寝てる姿チョー可愛いぃ!起さなくてもいいよね?だって可愛いーんだもん!」
ってゆーソレ!?
ありえねぇよ。なんなんだよ
寝顔が可愛いじゃねぇーんだよ。この先輩は羊の皮を被った狼なのによ!!
「あれー。ちゃんだー。こんなとこで会うなんてスゲー偶然だC−」
「いや、あの・・・学校なんで会っても別に凄くないっていうか・・・」
「俺達運命じゃね?凄い凄いー」
「え、運命って・・・って何抱きつこうとしてんですか!?」
ギャラリーもろ見てます先輩!!あたし殺されちゃいますよ
これは戦争だ。過酷な戦争に他ならない。
、行きまぁーす
「ちゃぁーん、匂い嗅がせてぇー!」
「ぎゃぁぁぁぁ」
しかし、戦う私に神様は微笑まなかった。
抱きついてこようとする先輩を振り払おうとした私の手から滑り落ちた健康カードが、ヒラリヒラリと宙を舞い、
そして、変態眼鏡野朗先輩の足元に落ちた。
NOぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!
しかもその後ろにはオカッパ少年までもが・・・
「おっ、じゃんか!何、お前も次体重と身長?」
「そ、そうですけど・・・って、先輩はこの状況を見て第一声がソレなんですか?」
「別に。なんか大変な状況なわけ?」
「いや、だから、芥川先輩に・・・」
「だっていつもの事じゃん。」
あぁ、なるほどね・・・って!納得してる場合じゃないんだけど!
「ジロー。から離れろ。そうせぇへんと・・・」
「は?そうしないとなんだっていうわけ?忍足のくせして俺に命令するとかありえねぇーんだけど」
・・・あの・・・周りの空気が一瞬にして凍りついたんですけど・・・
忍足先輩なんか目潤んでる。
「・・・そ、そうせえへんと月に代わてお仕置きしちゃうゾ?み、たいな・・・」
「キモッ」
今後絶対に芥川先輩には逆らってはいけない。
そう誓った私は大人しく芥川先輩に引っ付かれて残りの測定を終わらせるわけですが・・・
「、お前身長いくつなんだよ?ま、どうせ俺よりちいせぇだろうけどな!」
じゃぁ聞くなよ。クソ・・・なんで去年から一ミリしか伸びてないんだよ身長!!
「ちゃんは152センチだC−!」
「な、なんで知ってるんですか!?」
「見たもん」
「なに、見たもん。とか可愛く言ってるんですか?見ないでくださいよ勝手に!!」
「じゃぁ、体重はなんぼやのん?」
「ぎゃぁぁぁぁぁデタァァァ!!」
「出たって・・・さきからいたやん。ずっとここに!」
「まさか・・・だってまったく気配を感じませんでしたよ?」
「存在感薄いんやから、仕方あらへん。・・・って、何いわせんねん!」
「うわー忍足うぜー」
「乗り突込みとかいらねーマジで」
「皆扱い惨いんやない?ねぇ、気のせいやろか?」
「は?わざとに決まってるC−。」
「しょうがねぇーよ。馬鹿タリだもんな!!」
「そないなに眩しい笑顔で言わんといて!!俺本気でくじけそうや!」
「狙いはソレなんだけど。」
逃げるなら今しかない!
腹黒な芥川先輩と、無意識で酷いことを言う向日先輩の注意が忍足先輩に向いてる今しか・・・
ダッシュ!!
しかし、やっぱり先輩達は侮れない存在だった。
「ちゃぁーん。なんで逃げるのぉ? もしかしてわざとそういう事して俺の気を引こうとしてるわけ?
可愛すぎて虐めたくなるー」
「待てよ!いくら忍足がキモくても逃げることねぇーだろ!」
「何で俺やねん! ちゃぁーん、体重なんぼなぁん?・・・もしかして、俺と鬼ごっこという名の愛の駆け引きしたいんか?」
うわマジ捕まりたくないです。
アノ人たち変態って言うか、もう人類じゃない。
兎に角逃げるしかない!
カーブに差し掛かった。この先には女子トイレがある。立てこもって窓からでも逃げればこの場はしのげるはずだ。
「やった!もうトイレはすぐそk・・・ギャッ!?」
『あっ!』
な、な、な、何かにぶつかった!?後ろから先輩達の声が聞こえる。
反動で後ろに倒れる私の体。
衝撃に身を硬くする。
ん?
でも、いつまでたってもその衝撃はやってこない。
それどころか、フワリと鼻をかすめたいい香りに恐る恐る目を開ける。
そして私はある意味恐怖なビジョンをこの視界いっぱいに写してしまった。
「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、跡部・・・先輩・・・」
眉間にしわをよせ、無駄に綺麗な跡部先輩のドアップ。
私はこの人にオモクソタックルしたあげく、こけそうになったのを抱きとめてもらってる!?
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「助けてもらっておいて失礼なやつだな。でけー声あげてんじゃねぇよ。」
「す、す、すみません!本当に申し訳ございません跡部様神様仏様!ど、どうかお許しくださいませ!
何でもいたしますのでどうか火あぶりだけはご勘弁をぉ!!」
「なんで火あぶりに飛ぶんだよ?」
「い、いえ、なんでも、ございませんので・・・あの、もう、離してもらって結構ですので・・・」
助けてもらっといて確かに失礼だと思うんだけど、アレだよね。流石にもう離せよっていう。
こんなとこファンクラブの人にでも見られたらソレこそ火あぶりに処される。
「てめーはフラフラしててあぶなっかしいんだよ。大人しくしとけ」
「う・・・でも、流石に、こ、この体制はちょっと・・・」
「あーん?」
「ひぃっ!」
「ちょっとあとべー!なにちゃんのこと抱きしめてんだよ!ずりぃーC!」
「俺のちゃんやで。さっさと離れてや。」
「がキモがってるから離してやれよ!」
え、なんかふに落ちない発言とか聞こえませたけど、そこはスルーの方向でよろしいですかね?
結局その後戦争が勃発して、巻き込まれた私は体位測定の結果を公開させられるという辱めを受けるはめとなり、
まゆちゃんにはある意味褒められたけど、次も頼んだぜこの相棒!みたいな変な意識を持たれ、
散々な体位測定は終わりを告げた。
てゆーか、去年より体重が2キロも落ちてたけど、これは明らかにテニス部関係あるよね?
「152cmか・・・」
「なに一人でぶつぶついってんねん。キモイわ〜」
「お前に言われたくねぇーんだよ。オタクが」
「むごっ!なんやねん冗談やんか!」
「何が冗談だ。無駄口は慎めよ。」
「もうアカン!せっかく
ちゃん152cmしかなくて萌えやわ〜
スッポリ腕の中サイズで可愛いじゃねぇーの。あーん?
ってゆう会話で盛り上がろうと思ってたんに!」
「その腕の中・・・っていうの俺の真似か?マジキモイな。」
そんな会話がなされていたなんて、もちろん私は知らない。
あとがき
毎回終わりが中途半端だなぁ・・・
今回のベ様は素敵!うへへ